イラストレーターと漫画家は全く違う!漫画家になる方法はこれだ!!
こんにちは!イラストエッセイ漫画家のまるり先生です。
イラストレーターと漫画家は大きく異なる職業だということをご存知でしょうか。
確かに、「絵を描く」という点では同じです。
しかし、必要なスキルに始まり、作品を作る過程・デビューの仕方など、異なる点ばかりなのです。
つまり、イラストレーターを目指したいなら「イラストレーターに必要なスキル」を、漫画家を目指したいなら「漫画家に必要なスキル」を、両立したいなら「両方のスキル」を磨かなければなりません。
ちなみに私は、イラストレーターの仕事も漫画家の仕事もどちらもしています。
本記事ではイラストレーターと漫画家の違いを徹底解説します。
これから漫画家を目指す人やイラストレーターから漫画家を目指す人に向けて、「漫画家になる方法」も伝授しますので、ぜひ最後までご覧ください!
イラストレーターを目指したい人は「イラスト初心者からプロを目指す!やるべきことを1から整理しよう」の記事を参考にしてみてください。
イラストレーターと漫画家の違い
イラストレーターと漫画家の違いは主に次の通りです。
必要なスキル | 作品を作る過程 | デビューの仕方 | |
---|---|---|---|
イラストレーター | ヒアリング力や想像力 | クライアントの依頼を受けて作品を作る | スキルを磨きながらデビュー |
漫画家 | 調査力やストーリーを作る力 | 自分発信で作品を作る | スキルを磨きあげてからデビュー |
それぞれ深掘りしていきましょう!
イラストレーターと漫画家は「必要なスキル」が違う
イラストレーターと漫画家は必要なスキルが全く違います。
それぞれに必要なスキルは主に以下の通りです。
必要なスキル
イラストレーターはヒアリング力や想像力が必要
イラストレーターはクライアントの要望に沿って仕事をすることが多いです。
そのため、クライアントの要望を引き出す「ヒアリング力」が必要になります。
更に、クライアントから引き出した情報を0から組み立て、「どんな作品が求められているのか」を想像し、作品を作っていくスキルが求められます。
漫画家は調査力やストーリーを作る力が必要
漫画家は、ネタにする材料や情報を自分で1から集め、そこからストーリーを組み立てて漫画を描いていく仕事です。
もちろん、所属している出版社から要望がある場合もあります。
私の場合も、クライアントから「子育て」をテーマにイラストエッセイ漫画のお仕事をいただいているので、実質テーマは決まっているのです。
しかし、決まっているテーマの中でもネタにする材料や情報は自分で1から集める必要があり、漫画のストーリーも自分で考えて提案します。
また、漫画家の仕事は絵の善し悪しよりもストーリー性が重視される傾向もあります。
つまり、漫画家の仕事は調査力から始まり、自分でストーリーを作っていく力が必要になるのです。
イラストレーターと漫画家は「作品を作る過程」が違う
上記でも説明したように、イラストレーターと漫画家は作品を作る過程も違います。
イラストレーターは主にクライアントの依頼を受けて仕事をし、漫画家は自分発信で仕事をする場合が多いです。
ただし、どちらにしても仕事を獲得する努力は必要になります。
イラストレーターは依頼をしてくれるクライアントを見つけ、漫画家は自分発信の漫画を売り込まなければなりません。
イラストレーターの仕事の獲得の仕方は「イラストレーターの営業の仕方には「攻め」と「仕掛け」がある!」の記事を参考にしてみてください。
漫画家になる方法については後述します。
イラストレーターと漫画家は「デビューの仕方」が違う
イラストレーターと漫画家はデビューの仕方も違います。
イラストレーターはスキルを磨きながらデビューを目指せますが、漫画家はスキルを磨きあげてからデビューする人が多いです。
ただし、どちらの仕事も専門学校に通うと効率的にスキルが身に付き、デビューまでの道のりが短くなるという共通点もあります。
以下で詳細を説明します。
イラストレーターはスキルを磨きながらデビュー
イラストの専門学校に通っている場合は、学校でスキルを学びながら在学中にデビューする人が多いです。
例えば、イラスト専門学校として有名な「アミューズメントメディア総合学院」では、在学中にプロのイラスト制作現場に関わることができるので、在学中にデビューする生徒も少なくありません。また、卒業後に役立つコネクトも作れます。
イラスト制作会社や出版社で働いている場合も、作品の一部を担当させてもらえることが多いので、「イラストレーター」の肩書きを持ちながらスキルを学べます。
フリーランスのイラストレーターの場合は、営業さえうまくできれば、イラストスキルを磨きながら仕事を請け負うことが可能です。
漫画家はスキルを磨きあげてからデビュー
漫画家としてデビューするには、まずは自分の作品を世間に認めてもらわなければなりません。
イラストの制作会社や出版社でも「漫画家」として採用してもらえることはほとんどないので、会社でスキルを磨きながら漫画家としてデビューすることは現実的ではありません。
漫画家は、スキルを磨きあげてからでないとデビューできないのです。
デビューするまでの道のりは長いですが、イラストレーターの仕事よりも自分の世界観を自由に表現できる漫画家の仕事は魅力的です。
漫画家になるための具体的な方法は、以下で詳しく紹介します。
漫画家になるには
漫画家になる方法は主に次の3つです。
漫画家になる方法
詳しい内容をご紹介します。
漫画の新人賞を狙う
漫画家になる一つ目のルートは、「新人賞を狙う」です。
ただし、新人賞が獲得できる雑誌にはさまざまなジャンルがあるので、やみくもに応募するのではなく、応募する雑誌のジャンルに合わせた漫画を提出する必要があります。
2022年に新人賞を募集している雑誌は、例えば「ちゃお」「少年マガジン」などが挙げられます。「ちゃお」は少女漫画で「少年マガジン」は少年漫画です。
その他にもさまざまなジャンルがあるので、新人賞に応募する際には、あなたの得意なテイストで勝負してみましょう!
そして、「ちゃお」の公式ページにも乗っているように、新人賞・準新人賞を取れた後は、漫画家の「デビュー」が約束されています。「ちゃお」でデビューした後の仕事はコチラで紹介されていますので、参考にしてみてください。
漫画を出版社に持ち込む
新人賞がなかなか取れなくても、まだまだできることはあります!
漫画家としてデビューするための2つ目の方法は、「出版社に直接漫画を持ち込む」です。「少年マガジン」のホームページには持ち込みマニュアルが記されています。
すぐにデビューに繋がらなくても、編集者から直接指導を受けられる可能性もあるので、スキルアップのチャンスになるかもしれません。
「漫画家になる夢を諦めきれない!」という方は、どしどし持ち込みをしてみましょう。
漫画の学校に通う
「やっぱりスキル不足かも…」と悩んだときには、漫画のスキルが学べる専門学校に通うことも検討してみてください。
久世みずき先生や唐々煙さんなど、漫画の学校に通って漫画家としてデビューできた人は大勢います。
以下で、漫画の学校に通っていた漫画家や、おすすめの専門学校をご紹介しますので、ぜひ読み進めてみてください。
専門学校出身の漫画家
漫画の専門学校に通っていた漫画家を3名ご紹介します。
- 久世みずき先生
- 唐々煙先生
- 藤間麗先生
久世みずき先生
久世みずき先生は、アミューズメントメディア総合学院出身の漫画家です。
2003年に『デリシャス・レッスン』という作品で「ちゃお」でデビューしました。その後も「ちゃお」でさまざまな作品を残しています。
「ちゃお」を引退した後は、「なかよし」で『あやかしお薬手帖』、秋田書店にて『終末フレンズ』を発表。
その他にも書籍の挿絵を担当していたりと、漫画業界で大活躍の先生です。
唐々煙先生(代々木アニメーション学院)
唐々煙先生は代々木アニメーション学院卒業の漫画家です。
代表作は『曇天に笑う』『TAKERU 〜SUSANOH 魔性の剣より〜』など。『曇天に笑う』は「月刊コミックアヴァルス」で連載されただけでなく、2014年にはテレビアニメ化・舞台化・実写映画化もされた、知名度の高い作品となっています。
あなたも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
藤間麗先生(東京コミュニケーションアート専門学校)
藤間麗先生は東京コミュニケーションアート専門学校出身の漫画家です。
2005年に『ヘルプ me デンティスト』という作品で「Cheese!増刊」にてデビューしました。その後も「Cheese!」で、『僕はキスで嘘をつく』や『黎明のアルカナ』など、数々の作品を連載しています。
『黎明のアルカナ』は私も大好きで読んでいた王道ファンタジーラブストーリーの作品です。
漫画のスキルを学べる専門学校
多くの漫画家が通う専門学校の中で、特におすすめの2校を厳選して紹介します。学校選びの参考にしてみてください。
イラストレーターの専門学校について知りたい方は「現役漫画家おすすめのイラストオンライン講座・専門学校6選! 【有名イラストレーターになろう】」の記事をどうぞ!
アミューズメントメディア総合学院(マンガイラスト学科)
特徴
アミューズメントメディア総合学院の最大の特徴は、在学中のデビューのサポートが手厚い点です。AMGインターンシップやプロダクションオーディション・編集部批評会などの学院独自のシステムで在学生のデビューをサポートしてくれます。
実際に、生徒は在学中に、「りぼん」「週刊少年マガジン」「ちゃお」など数々のコミック雑誌で新人賞を受賞しています。
また、アミューズメントメディア総合学院には独自の「産業共同カリキュラム」があり、学生と学院が共同でイラストや漫画の仕事をしてデビューする仕組みが整っています。
産業共同カリキュラムの流れは以下の通りです。
- 学内にある出版社で、学生が漫画家として仕事に参加する
- 作った漫画が全国の書店や電子サイトなどで販売される
このようにして、学生はどんどん漫画家としてデビューしていきます。とても実践的で魅力的なカリキュラムです。
更に、生徒一人ひとりの力量に合わせた個別指導も充実しているので、挫折することなく自信をつけてデビューを目指せます。
代々木アニメーション学院(マンガ学部)
特徴
代々木アニメーション学院のマンガ学部には、「マンガ科」「デジタルコミック科」「マンガプロデューサー・ 編集者科」「絵本クリエイター科」の4学科が用意されています。
マンガというくくりの中でも更に各業界に強いスキルを手に入れることができるのです。
マンガ学科の授業は、現役ベテラン漫画家が毎週行うので、最前線かつ確実なスキルが身に付きます。
また、編集者を学校に招き学生の作品を審査する、マンガ科限定の「出版社審査会」もあります。この機会のおかげで「担当編集者付きの漫画家」になれるチャンスが得られるのです。
卒業後漫画家としてデビューできる確率がぐんとあがります。
自分の得意なスキルを伸ばそう!
今回は、イラストレーターと漫画家の違いや漫画家になる方法・おすすめの専門学校などをご紹介しました。
似ているようで全く違う2つの仕事なので、目指す方向によってどのスキルを伸ばしていくかが変わってきます。両立したいとなると、更に学ぶスキルが増えることも分かったのではないでしょうか。
何はともあれ、漫画家として確実にデビューしたいのであれば、専門学校に通うのが最も堅実かと思います。プロ講師のサポートを受けれる・デビューできるチャンスが多い・漫画業界の人とのコネクションができるなど、独学だけでは掴めないチャンスが専門学校にはたくさん散りばめられています。
ただし、専門学校に通ってもデビューできるかできないかはあなた次第です。
今すぐ積極的に行動して、1つでも多くのチャンスを掴み取りましょう!